Let's go to church
教会へ行こう
行ってみたい礼拝
私の住んでいる町には、つい最近までキリスト教会は一つもありませんでした。
にもかかわらず、「幼いころ、日曜学校に行ったことがある」「ミッション・スクールで学んだ」「教会で結婚式を挙げた」という人々に結構出会うのです。
その方々は、懐かしそうに、「教会ができたらぜひ行ってみたい」と異口同音におっしゃいます。
これらの方にとっては、教会は何か懐かしい、心の郷愁を憶えさせるところであり、そうでない方にとっても、一度行って見たいと思うところなのです。
Aさんも、そのような方々の中の一人でした。ある日曜日の朝、心引かれて教会に来られたのですが、入口で躊躇してしまい、結局中に入らず帰ってしまわれました。あとでそのことを伺い、私はとても残念に思いました。そのわけを伺いますと、「教会の中でどんなことをしておられるのかよくわからないので、突然入っていって無作法なことをしては迷惑だろうと思い遠慮しました」ということでした。
教会の礼拝に参加するために、特別な作法というものは何も必要ではありませんが、初めての方にとっては、お茶の作法を知らず、お茶席に入るような緊張を覚えられるのも無理からぬことでしょう。これは、教会側の配慮や工夫が足りないところであって、大いに反省し、改善しなければならないところだと思わされました。
それで、私はAさんへのお詫びの気待ちも込めて、教会へ一度行ってみたいと思っておられる方々のために、「教会ではこのような集会をしています」ということを、前もってお知らせしておきたいと思って、この記事を書いています。
礼拝堂に入る
聖イエス会の多くの教会では、日曜日の朝10時半から礼拝が行われています。
特に、聖イエス会の教会では、月に1回をオープン礼拝として、初心者のための特別なプログラムで礼拝が行われていますので、初めての方はその集会から出席されることをおすすめします。(注・教会によっては、礼拝の時間や、オープン礼拝の日が異なる場合もありますので、お問い合わせください。)
まず玄関を入りますと、ホールに受付があり、係の人が迎え、プログラムを手渡してくれます。聖書や讃美歌をお持ちでなければ、そこで借りることができます。そして、礼拝堂へと進みます。
座席はどこに座っても構いませんが、できるだけ前のほうの空席から詰めて座り、静かに祈りの心で開会を待ちましょう。
鐘が鳴り終わると、いよいよ礼拝の始まりです。礼拝の順序は、教会によって少し異なりますが、聖イエス会の教会では、おおよそ次のような順序で進められます。
礼拝順序
1 オルガン前奏と聖歌隊入場
聖歌隊が祭壇に向かって進みます。あなたも心において神に近づいてください。
2 オーブニング(開会)賛美
聖歌隊が開会の讃美歌を歌います。
3 会衆讃美
会衆一同で、神を讃える讃美歌を歌います。あなたもご一緒にどうぞ。
4 主の祈り
「私たちに祈ることを教えて下さい」との弟子達の願いにこたえて、キリストが教えられた有名な祈りです。
5 使徒信条(クレド)
キリスト教会の最も古い、伝統的な信仰告白で、キリスト教信仰の核心とも言うべきものです。
6 聖書朗読
その日のメッセージのための聖書の言葉が、司会者によって読まれます。(聖書を開くのは、慣れるまでに少し時間がかかりますが、司会者が旧約聖書の何ページ、新約聖書の何ページとアナウンスしますのでそのページをお開き下さい。)聖書の前の3分の2が旧約聖書で、後の3分の2が新約聖書になっています。
7 祈り
この祈りは、祈祷文による祈りではなく、数名の人が自由に祈ります。神がこの礼拝の中に現存をあらわし、われわれの礼拝を受け入れ、われわれに語って下さるようにと祈ります。さらに、エルサレムの平和、イスラエルの救いを祈ります。それは神が、「エルサレムの平和を祈れ」と命じておられるからであり、エルサレムの平和と、イスラエルの救いが完成するときに、人類の救いと世界の恒久的平和が実現すると、聖書に預言されているからです。
祈りの中で、「我は主なり」また「神は愛なり」など、神の御名が唱えられます。
8 聖歌隊讃美
その日の礼拝にふさわしい賛美がささげられます。
9 説教(メッセージ)
説教はプロテスタント教会の礼拝の中心です。説教は牧師個人の思想や神学ではなく、神の御言葉そのものが語られ、解説されます。聖イエス会の聖職者は、例外なしに、神との出会いの体験をもち、キリスト御自身を心の内に持っていますので、キリストの代弁者として語ります。
そして、いよいよ礼拝の頂点である神との出会いの時が近づいてきます。はじめは、キリストを持った説教者が語っていますが、やがて、説教者の内からキリストご自身が「我は主なり」「神は愛なり」と御自身の御名を啓示し、力強く働いてくださいます。そのとき、会衆も心を合わせて御名を唱和いたします。
「主の御名を呼ぴ求める者は、すべて救われる」(ローマ10:13)と聖書にある通り、このとき、心からキリストを自分の神・救い主と信じて御名を呼ぶ人はみごとに神と出会い、生まれ変わり、新しい人となってゆくのです。
はじめて教会に来られる方の多くは、教会はシーンと静まりかえっていて、厳かに儀式が行われているところ、というイメージをもっておられますが、聖書の中の教会はそうではありません。
初代教会では、神が教会の中に生き生きと現存し、働いておられましたので、人々も力強く賛美し、祈り、御名を唱えました。それで、クリスチャンは「御名を唱える人たち」と呼ばれていました。そして、集会ごとに、救われる人、病が癒される人が起こったと「使徒の働き」に記されています。はじめは、少し戸惑いがあるかもしれませんが、あなたも、回りの人を意識せず、純粋な心で神の御名をお唱えください。
10 会衆讃美と献金
請美歌を歌っている間に献金をいたしますが、献金は信徒が神の恵みに感じて自由にする礼拝の一部分ですから、新しい方も全く自由です。袋をそのまま隣の人に回していただいて結構です。
11 献金の感謝の祈り、または讃詠
感謝のが祈りがささげられたり、一同起立して讃詠を歌います。
12 頌栄・祝祷
礼拝をすべくくる神への讃歌と牧師による祝福の祈りがささげられます。
以上をもって礼拝が終わり、その週の集会や行事の報告があります。バイプル・サンデーの後は、新しい方々のための集まりもありますので、そこで、牧師に出会い、個人的な質問などもされるとよいと思います。
さあ、一度教会に行ってみましょう。これだけの知識があれば、もう何も心配することはありません。
前から来ている人のように、スムーズに礼拝に参加することができます。そして、あなたの人生は神との出会いを通して、永遠の目的をもった、新しい、充実した人生へと変えられていくのです。
主の御名を呼ぶ教会
聖イエス会の教会では、日曜ごとに人々が集まり、神を賛美し、祈りをささげ、主(神)の御名を呼んでいます。神はその呼ぶ声に応えて、ご自分を現し、人々に永遠の命を与え、その心を清め、病気を癒し、すばらしい救いのみ業をなしておられます。